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Dr.タコの外来小咄(がいらいこばなし) 219号

わが田園地帯では農繁期になると外来が閑散としています。しばらくすると疲れきって体重が2~3キロも落ちた皆さんが帰ってきます。農作業というのは本当に重労働だと思うし、高齢の方にはきつい仕事です。私ももやしっ子、ヒヨッコと言われないように、体を鍛えなくては!と思うこの頃。

縁起を担ぐ患者さん

以前勤めていた病院でのこと、毎月1日(月初め)は比較的すいていることに気がつきました。

先輩に訊いてみると

「そうなんだよ、月初めから病院のような"忌む"ところには来たくないってゆう、まあ縁起かつぎだな」

「へえ~~」

病気と邪気を払い運気も好転するような「医務」をしたいですね、ちょっとしつこいか

防犯パトロール

登下校の子どもたちの安全を見守ろうという運動が広がっています

要所要所の家では「なるべくその時間にそとに出ていてください」と。

そう声かけしなければいけないほどあまり大人たちを見かけないんですよね

(人口密度が低いんだろうと言われればそれまでですが)

みなさん子どもの被害をニュースで見ながら「けしからんな」「こわいわね」「どうにかならんのか」等々、家の中で一生懸命「テレビを見守って」いるせいでしょうか

本当に、わかっちゃいるけど?

「禁煙したいんですけどね、なかなかやめられなくて」

「ニコチンパッチは以前やってたんですけど、保険適応になってからいろいろ条件が付いて、うちではできなくなったんですよ(まったく)」

「そうですか」

「まあ禁煙に関する本なら沢山ありますから、まずはタバコの怖さを勉強して頂くのが第一歩かと思いますよ」

「いやあ、タバコの害なら重々承知してます」

「そうですかねえ」

「本当にわかった」ならやめられるわけで、頭だけで「わかってるつもり」で怖くて思考停止の方が多いです

頼るのはカッコ悪い?

「このあいだまた転んでしまって」
「大丈夫ですか?」
「こわいがら、あんまりそどあるがねえようにしてるす」

「まあねえ、でも家にこもるとよけい弱っちゃうから、杖使ってでも歩くようにしたらいいんだけどね」

「いやあ、なんぼなんでも、まだ杖の世話にはならねえス」

そういうのは80過ぎの患者さんです(じゃあいったいだれが使うんだろう)

若者も中高年も「車に頼りっきり」でからだは軟弱になっています。杖使ってしっかり歩いている人のほうがよっぽどたくましいですけどネ

その「考え」が甘いんです

「Fさん血糖値が下がりませんね。食事は気をつけていますか?」

「ええ、甘いものはなるべく食べないようにしています」

「もう薬もめいいっぱい飲んでますからねェ、どうしましょうか」

「あのう、ポテトチップスとかもだめだすか?」

「えっ、あれはものすごくカロリーが高いんですよ」

「んだすか、甘くないし、しょっぱいからいいがと思って食べてました」

「ちょっとだけ」といったって2~3枚で終わる人なんか見たことありませんけど

ガス欠ランプ

「風邪薬もらって飲んだけど、熱が下がらないんですよ」

「どれくらいですか?」

「37度2分からさがらないんです」

「具合は悪いんですか?」

「ええ、まあ頭が痛いかなあ、熱下げてくださいな」

「しんどいんだったらしかたないですけどね、熱下げるだけなら簡単ですよある意味。でも、それと風邪が治るのとは別ですからね」

「そうですか」

「熱はからだが病気と闘っているしるしだし休めっていうサインなんです」

「ガス欠ランプが点灯したのでランプを外してください」というのと同じなんですけど

転載:月刊東洋療法 219号
公益社団法人 全日本鍼灸マッサージ師会

Dr.タコ
昭和40年生まれ、慶應義塾大学医学部。田んぼに囲まれたふるさとで診察する熱き内科医。
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