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Dr.タコの外来小咄(がいらいこばなし) 224号

ネットでなんでも検索できる時代になり、病院・診療所のクチコミまでわかる世の中になりました。私も勤務医の頃や自院に帰ったばかりの時は、ずいぶん居丈高で、上から目線だったと反省しています。それで離れていった患者さんも多いはず。この小さい町で、患者さんが実はご近所だったり、先生、社長さん、学校の父母さんだったり、それがわかるにつれ敷居はどんどん低くなった(ハズ)なんですが、どうでしょうか?挽回するには時間がかかりますね。

そんな先のことはわからない

「またカゼ引いてしまって、こないだのお薬がきいたので、また頂こうと思って」
「いいですよ」
「それで、2週間分もらえませんか?」
「えっ、それはちょっとヘンじゃない」
「だめですか」
「だって2週間もなおらなかったらこじれてるからもうカゼじゃないし、診察して薬も変えないといけないでしょう」
「はあ」
「それに、最初から2週間も治らないって決めるのもヘンじゃないですか?」
常備薬にしたいんでしょうけど、トイレットペーパーじゃあるまいし

いいことずくめ?

胃カメラで胃潰瘍が見つかったMさん
「その後調子はどうですか?」
「薬のんだらすっかりいいですよ、絶好調です」
でもヤニ臭いです
「いま禁煙したらもっと調子が良くなりますよ、きっと」
「はあ」 「タバコ代もかからないし、薬代も浮くし調子はいいしで言うこと無しになります」
当院の経営状態以外はね、トホホ

出物 腫れ物 所嫌わず

「最近お腹が張ってだめなんですよ」
「ではちょっと横になってみてください」
そういって診察台の上でお腹をあちこち押していると・・・
"ブー"「おっと、失礼」そこはプロですからね、私は顔色一つ変えず 「では少し胃腸薬出しますから、様子みてください」
足元に立っていた看護婦は、直撃されたようで心なしか顔色が悪い
診察室も「排ガス規制」が必要かも!

そんなに医者任せ?

「こないだ腰を痛めたモンで、整形外科に行ってきました」
「そうですか、大丈夫ですか?」
「ええ、薬とシップもらって電気かけてます」
「どんな薬ですか? いま持っていますか」
「さあ、なんの薬でしょうな。なんだか3種類ばかしくれてますが」
「なんだかわからない薬飲んでて、心配じゃないですか?
説明したはずだし、わからなかったらきいてくださいね」
「そうですか」
「ケンサしました」「結果は?」「大丈夫って言ってました」で済ませる人も多いですね。そんなに医者を信頼しているのかなあ

心配の順番

「せんせい、こんなものができたんですけどなんでしょうか」
「はあ、おそらく湿疹でしょうね」
「糖尿と関係あるでしょうか?」
「できやすいかもしれませんけど、そんな心配なものではないですよ」
「そうですか、よかったわ」
「それより最近血糖検査全然してませんね。調べなきゃ」
「ええ、でも最近食べ過ぎちゃってるから、また今度お願いします」
根本を心配しないで枝葉を気にしてもネエ

ひとそれぞれ

「あそこの病院いったら聴診するって胸見られたのよ、ヤアネえ」
「まあ、そうなの、じゃあ行くのやめときましょ」
別の女性
「あそこの医者は、セキが出るっていったのに聴診器もあてないでクスリ出しておきますからだって、いいかげんねえ」
「本当? じゃあ行かないようにするわ」
特に若い女性にはいろいろ考えて対処しているつもりですが、ムズカシイ

転載:月刊東洋療法 224号
公益社団法人 全日本鍼灸マッサージ師会

Dr.タコ
昭和40年生まれ、慶應義塾大学医学部。田んぼに囲まれたふるさとで診察する熱き内科医。
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