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Dr.タコの外来小咄(がいらいこばなし) 233号

夏休みに入り子どもたちとのラジオ体操で朝が始まります。
低学年の子は要領を得ない頼りなげな動きで、高学年の子は脱力して気合いのない動き?で。
「ほら、もっとちゃんとやって」と指導する親切なおばさん(失礼)もいますが、 僕的にはお父さんも寝坊している朝まだきに、集まってくるだけでもありがたいです。
そういえばテレビでラジオ体操の解説を見ていたら、自分の動きが間違っていたことに気がつきました。
40年近くもやっていてこれですから、思いこみというのは怖いものです。毎回初心に帰ってさあご一緒に「新しい朝が来た、希望の朝だ」!

心配は「要りません」

「わたし、週末旅行に行くんですけど」
「それはいいですね」
「でも旅行中にめまいが起こらないか、眠れないんじゃないか、みんなに迷惑かけたらどうしようって心配で、シンパイで」
「心配はいりませんよ」
「そうですか」
「もちろん」
そういう余計な心配していると、かえって具合悪くなるだけですから、そういう心配は「不要です」という意味で、要りません、なんですけどね。

測らなくても大丈夫?

「これ家で測った血圧です」
「いいですね、これなら大丈夫ですね」
「あのう、まだ、血圧は毎日はからないとだめでしょうか?」
「う~ん、毎日3回だと面倒だし気になるでしょうから、いいですよ、たまにで」
「やっぱり、ずっと血圧手帳は続けないとだめですか?」
「だめってことはないですけど季節の変動とか、急に上がったり下がったり、予想できませんしね」
「あなたはもう一生、血圧を測らなくていいですよ」という状況はあんまりないと思うんですけど

わからないが「わからない」

「おぐあいはどうですか? かわりありませんか?」
「そうですな、どうでしょう、じぶんではわかんないです」
「はあ? 具合が悪いわけではないんでしょう?」
「ええ」
「じゃあ、いいじゃないんですか?」
「そうですかねえ」
アンケートじゃないので「わからない」の意味がわかりません

おもわせぶり?

「おぐあいはどうですか、かわりありませんか?」
「そうですねえ、からだのほうは、なんともないです、が・・・」
「が?」
「う~ん、大丈夫じゃないですかねえ、たぶん、でもねえ」
「でも?」
「まあねえ、えっへっへ」
「えっへっへって、なんかあるんですか?」
「いや」
単刀直入にいかないのはわかりますが、あんまりもったいつけられてもねえ~うっふっふ

注文の多い患者さん

「せんせい、草取りしたせいかカゼを引いてしまいました」
「ええ、どんな感じですか?」
「鼻水がじゅるじゅるで、のどが痛くて寒気がするんですよ」
「そうですか」
「わたしあしたから三日ほど旅行に行くんですよ」
「それはしんどいですな」
「なので、注射で一発で治してくださいな」
「それは無理でしょう」
「あと、眠くなるクスリは出さないでください」
「すると、ききめは弱くなりますけど」
「ということで、はやめにおねがいしますね」
「・・・」
まあ、そんだけ元気そうなら大丈夫でしょうけどね

「私語は厳禁」ではありません

「耳が遠くなってしまって」
「おばあちゃん足くまないの!」と娘さん
(いいですよ)
「物忘れがひどくてねえ」
「おばあちゃん肘つかないで!」
(いいんですよ)
「まだこうして生きてるんですよ・・・」
「さあ、先生忙しんだから余計なこと言わないのっ!」
「まあ、せっかくきたんだから気が済むまで話していいんですよ。年取るのは別に『悪い』ことじゃないですよ、『悪い』っていう人がいるだけです」
面接しているわけでもないし、あるがままのあなたでいてくださいネ!

転載:月刊東洋療法 233号
公益社団法人 全日本鍼灸マッサージ師会

Dr.タコ
昭和40年生まれ、慶應義塾大学医学部。田んぼに囲まれたふるさとで診察する熱き内科医。
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