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Dr.タコの外来小咄(がいらいこばなし) (243号)

私の所属する医師会では今回大幅な人事刷新、いわゆる世代交代が有り、自分も不肖ながら理事の端くれとなりました。医者は暇があればゴルフ三昧と思われるかもしれませんが(そういう方もいるでしょうが)、学校医、健診・献血出動、看護学校の講師、理事会、急患センター当番、はては監察医を引き受けたり、結構なマルチプレーヤーであることを、こっそりアピールしておきます。

喜寿ショック!?

「最近ショックなことがあって、食欲がなくて落ち着かないんですのよ」
「ショックといいますと?」
「ええ、みんなに喜寿だ喜寿だって言われて、もう私もそんな年寄りになったんだって、びっくりしてしまって」
「はあ77才で元気でおめでとう、ありがたいね、ということなのに」
「この先どうしようって、そんなことばっかり考えていたら落ち込んでしまって」
「もったいない、歩けるし食べられるしボケてもないし、うらやましい」
それに年金もきちんと受け取ってるしね(笑)

作用反作用の法則

「今度入苑したかたはちょっと怖いんです」
「コワイ?」
「目つきもきついし、言葉も荒いし、いつ殴られるかって心配で」
「まさか」
「いえ、こないだもあやうく叩かれるところでしたもの」
「はじめまして、具合はどうですか」
「ダイジョウブデス」
横に立っているスタッフの怯えを感じます
「どうですか先生」
「そうやって怖がるからあっちもコワクでるんだよ」
こちらの怯えを感じるから犬みたいにかえって怖さを引き出すのかもね

モンスターペイシェント

「外来で暴力をふるったり暴言を吐く患者がいるって言うけど、経験あるかい」
「二十数年もやってればね。当直中に後ろから羽交い締めにされたことも、外来でけっ飛ばされたこともある、後輩の医者でチンピラに(転売目的の)睡眠薬は出さないって言い切って顔殴られたやつもいたなあ」
「コワイね、それでどうなった?」
「警備員が取り押さえることもあるけど、けっ飛ばしたヒトは僕がされるままにしていたら、あとで戻ってきて土下座して謝ったけどね」
「へー」
意外と親分さんみたいな方に限って非常に礼儀正しいのでした

病気が先か薬が先か

「今度我が社ではこの病気を啓発すべく新聞広告を載せることになりました。この病気にかかっている患者さんは全国で100万人いると言われ、その8割近くが自覚がないままに無治療だと言われております」
「へえ、それじゃだめなのかな?」
「はっ?」
「気づいてないならいいんじゃないの」
「いえ、ですからこの病気には、当社のこの新薬が有効でありまして」
「ぶっちゃけ、その薬を沢山売りたいだけなんでしょう」
「・・・」

病院伝説?

「病院の電話番号って1211が多いことに気がついたんだ」
「そういわれればうちの大学病院もそうだったな」
「思うに『日に良い(日に日によくなる)』というゴロ合わせかな」
「なるほどね、一説によると、かつて電話がダイヤル式の時に一番回転が少なくてすむのが1111で、それが使えないので覚えやすく1211にしたとか」
「それも一理あるな、それがプッシュ式の時代にも残っているわけだ」
ちなみに当院の電話番号に特に意味はありません(笑)

転載:月刊東洋療法 243号
公益社団法人 全日本鍼灸マッサージ師会

Dr.タコ
昭和40年生まれ、慶應義塾大学医学部卒。田んぼに囲まれたふるさとで診察する熱き内科医。
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