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Dr.タコの外来小咄(がいらいこばなし)(246号)

盆踊り、花火大会が終わり、神社のお祭りの熱狂が過ぎ・・・、まちには夏の終わり独特の静けさが戻ってきました。静かになると落ち着かない患者さんも増えるようで「風邪気味で」とか「疲れが抜けなくて」やらの訴えも増える時期です。そこは食欲の秋・スポーツの秋、さあ滋養をとり体を鍛えて、蚊などに怯えない丈夫な心身を持ちましょう!

なかなか来れないはずでは?

「しんどくて、こごさ来るの大変だがらクスリ多めにけれす」
「わかりました、じゃあふた月分出しておきますから」
「あいー良がった、へば、いつもの注射っこしてもらうす」
すると翌日、またそのおばあちゃんがきたではないですか
「あれれ、なかなか来れないんじゃなかったの?」
「んだすばって(だけど)注射っこ打ってもらったら、すごく調子がいいんで、また打ってもらおうと思って来たス」
「(ギャフン!!)」

あれあれ詐欺

「このあいだのおばあちゃんの検査結果を聞きに来ました」
「えーと、少し貧血があるくらいであとは異常なしです」
「そうですか、よかったわ」
「で、おばあちゃんは変わりないですか?」
「ええ、でもデイサービスでちょっと微熱があってお風呂入れなかったみたいです」
「大丈夫なのかなあ」
「ええ、元気だし、施設の人も『お年寄りはからだの代謝があれだし、あれでしょう』って」
「あれって?」
「さあなんでしょう、よくわかりませんけど」
それで納得できるほうがよくわかりませんけど

薬の切れ目が金の切れ目

「このたび我が社では、患者さまのコンプライアンス向上、すなわちお薬の飲み忘れを防いで、きちんと飲み続けていただくためのキットを開発いたしました」
「へ~」
「骨粗鬆症などは自覚症状がない方も多いので、自分で中止してしまう方が多いんです」
「まあね」
「そこでこのようなキットをお使いいただくことで・・・」
「コンプライアンス向上は薬の売り上げ増大だもんな」
「えっ、まあそうですが」
いっそ、皇○みたいに体験者のCMでも流したら!

金の鎖につながれて

「えらい目にあったまったく、聞いてくれよ、ぶうぶう・・・」
おじいちゃんが看護婦にグチってます。どうやら○○病院に行って診察や検査で丸一日かかったようです
「でも、いっぱい科がそろってるし、新しいからきれいだし、機械も最新式でしょう。うちなんかと比べたら(後略)」
「ほんとに神経たける(イライラする)、まったくきいでけれ、ぶつぶつ」
鎖が金でできていても、繋がれていれば喜べないと言うところでしょうか

灯台の上明るし

「知ってるか、学校に入った泥棒は警備会社の人だったんだぜ」
「へえ」
「警報装置が切ってあったのがおかしいってバレたらしい」
「灯台もと暗しか。でもたまにあるね、セキュリティーソフトを売る会社がウイルスを作っていたとか」
「そうやって不安をあおって客を増やす作戦だな」
「製薬業界も似たようなモンだな」
「おいおい、いいのかいそんなこと言って」
「となると、病気がいっこうに減らず、むしろ増えるのは医者のせいだ、という理屈だね」
「医者が言うことか!」

転載:月刊東洋療法 246号
公益社団法人 全日本鍼灸マッサージ師会

Dr.タコ
昭和40年生まれ、慶應義塾大学医学部卒。田んぼに囲まれたふるさとで診療する熱き内科医。
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