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Dr.タコの外来小咄 (265号)

街の更地にショートステイやデイサービスの介護施設がどんどん建つ一方で、小中学校の統合が進みます。子ども達との交流を行う老人施設もあるようですが、無邪気で元気な子どもは見ているだけでお年寄りには癒しと励みになるわけで、何とかそこを橋渡ししたいですね。

逆も真なり

「ここ以外でどこかお薬もらっていませんか?」
「ええ、あちこちかゆいので皮膚科に行ってお薬もらってますけど」
「なんという薬でしょう」
「さあねえ、お薬手帳も持って来なかったのでわかりません」
「皮膚科にかかるときには内科でこういう薬をもらってますって教えないといけませんよ」
「はい、それはもちろんお薬を持って行って全部見せましたから大丈夫です」
「じゃあ、どうしてこちらには教えなくていいと思うんですか?」
「・・・」

医療の下請け関係

「このかたいつもは◯◯病院にかかっていて、昨年は貧血で入院して輸血もしたんです」
「そうでしたか」
「また最近食べられなくなって、頼まれたのでこちらに連れてきました」
「どうして◯◯病院に行かないんですか?」
「それはその、ちょっと遅いし、とりあえず見てもらおうと思って」
「紹介状も薬もなくて、既往歴から検査結果までわからない。ゼロから始める不利を考えたら、やはりかかりつけに行くのが早いでしょう」
「とりあえず点滴でもしてもらおうと思って」
「まあ、それはいいですけどね」
『◯◯病院には紹介状がないと診てもらえない、逆に医院にかかるときはなくてもいい』
結構ありがちな下請け関係なのです

心辺整理

「ここのところ血圧が高くて、夜もはやくに目が覚めてしまって眠れないんですのよ」
「確かに、ずいぶん高いですね。なにかご無理してるんじゃないですか」
「ええ・・・もう90にもなったので、身の回りの物を片付けたりしてるからかしら」
「身軽になるのはいいですけど、それがストレスで心が重くなるのでは逆効果ですね」
「いろんなものを見ると、そのときのこととか思い出してしまって、あれこれ考えてしまうんですよつい」
物と一緒に、それにまとわりついたあれやこれやの雑念もきれいさっぱり片付けられたら楽になるんでしょうね

心のツイッターたち

「君はツイッターとかはやらないのかい?」
「やってないね全然」
「いろんな人や有名人のコメントがわかって結構面白いぜ」
「そうか」
「今時はそれで盛り上がってデモ行進すら始まる時代だからね」
「でもね、自分の心のおしゃべりすら呆れて鎮めたいと思ってるのに、わざわざ他人のおしゃべりにまで耳を貸す気にはなれんな」
「心のおしゃべり?」
「そう、人は一日中、十数万以上の物事を考えていて、なんとその内の98%は昨日と同じ事だと言われている」
「マジで!?確かにいつも同じリアクションしちゃうもんな」
「自分の心の会話に耳を澄ませたらすごいぜ。ほとんどが無意味なつぶやきだ」
いま目の前のことに集中したほうが楽しいしラクだと思うよ

転載:月刊東洋療法 265号
公益社団法人 全日本鍼灸マッサージ師会

Dr.タコ  昭和40年生まれ、慶應義塾大学医学部卒。田んぼに囲まれたふるさとで診療する熱き内科医。

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