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Dr.タコの外来小咄 (293号)

日本の夏は、お祭り、盆踊り、帰省、夏休みの子ども達、ラジオ体操、などなど、田舎の家族にとってはそわそわと、ワクワクと、落ち着かない日々ですね。でも、そこにお盆という先祖を偲ぶ期間がしっかりとあり、落ち着きのバランスもあって、なんともいえない情緒を醸し出してると感じるこの頃です。

 

誰のための使用期限?

「(業者の営業)内視鏡に不具合はないですか?」
「ええ、順調ですよ」
「でも、すごいですね、あのランプ、まだ使えるんですね」
「そうですよ、1年以上前に『使用期限を過ぎてますから、交換が必要です』って言われたけど、ぜんぜん暗くないし、問題ないから使い続けてます、値段も高いしね」
「でも、急に切れたらどうします?」
「それは心配だけどね、うちは親父の代から使ってるものが多くて、エコーにレントゲンにレセプトと、どんどん古くなって壊れちゃうんだもの、みんなすごい価格だしね」
「そうですか」
ケチくさいお話ですいません(次何が故障するかびくびくしている院長なのです)

絶対に離れられないもの!?

「・・・と、いろいろしんどくてもうダメなんです」
「そうですか、大変ですね。何か思い当たることは?」
「人間関係ですね、近所にいやな人がいて2回も引っ越しました」
「でもおそらく、そのうちまたいやな人が現れるんでしょう?」
「えっ、そうなんです、なんでわかるんですか」
「近所の人が原因じゃなくて、人が自分に意地悪する、陰口を言う、というあなたの想い、も原因だからですよ」「・・・」
「その想いに気づいて放置できれば、不思議といやな人もいなくなりますよきっと」
地球の果てまで旅行しても、姿を変えても、年をとっても‘自分’とは離れられないですからね

タコくんに叱られる!

「ふと思ったんだけど、胃ガン、大腸ガン、肺ガン、肝臓ガンだろう、なんで脳だけ脳腫瘍で、脳ガンって言わないんだろう?」
「それは、悪性も良性もあって、一概にガンと決められないからかな」
「それは他も同じだろう」
「そうだな、あっわかった!胃ガンは英語でGastric cancerだけどBrain tumorは訳すと脳腫瘍だもん。原語がちがうんだよ」
「じゃあそれはなんで?」
「そんなことで悩むなんて、脳に腫瘍でもあるんじゃないのか?」
「君こそボーと学んでるんじゃないぞ!」
(正式な理由は勿論ありますので、念のため)

木はなにもいわないまま

医院の横の空地には立派な樫の木が立っています。
先日、その木の若葉と、幹にびっしりとからみついたツタの葉があまりにきれいなので、見上げて沢山写真を撮りました。
古木なのに若々しいエネルギーに満ちた小宇宙でした。
数日後、大風のあと、その木の枝は半分にバッサリと刈り取られてしまいました、電線に絡んでじゃまだったようです。
「最後になるから見ておいてね」そう教えてくれたのかな

転載:月刊東洋療法 293号
公益社団法人 全日本鍼灸マッサージ師会

Dr.タコ  昭和40年生まれ、慶應義塾大学医学部卒。田んぼに囲まれたふるさとで診療する熱き内科医。

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